モチベーションを上げる心理学!やる気を維持する方法とは

モチベーション

モチベーションが上がらないということは、誰にでも経験があるかと。例えば、当たり前の毎日を過ごしていると、刺激がなくなってモチベーションが上がらなくなってしまうなどです。

やる気のない状態では効率も落ちるため、やるべきことが溜まっていき、さらにやる気がなくなるという悪循環に陥る可能性があります。

ただ、よく自己啓発本に書いてある「できる、できると思いましょう」とか「疲れたは禁止用語に設定しましょう」などは無意味です。気持ちの持ちようだけで、左右できるほどモチベーションは簡単にできていません。

そこで、今回は根性論は抜きにして、脳科学的にやりたくないタスクを楽しみに変える方法や脳内麻薬を使ってうまくモチベーションを高める方法について書いていきます。

やる気を高める3つの脳内麻薬

まず、モチベーションを高めるためには人間の気分はどこから生まれるのかを知る必要があります。自分との戦いに勝つための「脳科学」入門でも触れたとおり、ヒトの思考は「感情VS理性」で成り立っているんですね。

感情は行動する力を持っており、理性は思考する力を持っています。

なので、「家帰ってゴロゴロしてー」という欲望が出た時に「いや、ちょっと待てよ、今帰ったら明日のテスト受からないぞ」みたいなことを考えて抑制します。

さらに「受からなかった時のことを考えて親や先生に怒られる」と恐怖に思います。

この時すでに3つの脳内物質が働いており、

  • 快を求めて行動する:ドーパミン
  • 不快を回避するために行動する:ノルアドレナリン
  • 安らぎをもたらす:セロトニン

欲望が沸いた時や欲望が満たされた時にドーパミンが分泌され「快感」を感じさせます。ドーパミンには記憶力を高め、学習能力をアップさせる効果があります。

これは、一度快感を感じた出来事を鮮明に脳裏に焼き付けることで「またやりたい!」というさらなる欲望を生み出すためです。

ドーパミンの働きとは裏腹に「不快」を避けるために行動力を上げるのがノルアドレナリン

例えば、授業中ウトウトしていたら「はい!〇〇さんこの問題答えて!」といった感じで差された時にハッと目が覚めるなどです。

ノルアドレナリンは一時的に注意力や集中力、判断力を上げるのに効果的で長期的には返って逆効果になってしまいます。

不快なことに直面するので、コルチゾールなどのストレスホルモンが慢性的に出てしまい炎症の原因となります。

セロトニンは行動を抑制する働きがあり、ドーパミンやノルアドレナリンを消費します。感情や気分をコントロールしてバランスを整えます。

ここで重要なのが欲望を抑える時にセロトニンの数も減ってしまうということ。欲望を抑え続けるとセロトニンが不足して、感情が爆発してしまうのです。

快、不快の使い方次第でモチベーションが上がる

つまり、欲求を抑えずにドーパミンの行動する力で仕事や勉強に取り組めたら最強なわけです。

さらにあえて、自分に恐怖を与え行動力を上げるという手法もOKです。

つまらない単調な仕事でも楽しく取り組むにはドーパミンとノルアドレナリンの力を使わない手はありません。

つまらないことを楽しむための方法としては以下の5つ。

  • 明確な目標を決める
  • 制限時間を設ける
  • 体を動かす
  • 新しいやり方を試す
  • ご褒美を用意する

1.明確な目標を決める
俺は!金持ちになる!って目標を立ててもドーパミンは分泌されないんですね。目標があいまいだからです。

なので、金持ちになるにしても、今から何をすればいいのかを考えて動いていかないと意味がないです。

2.制限時間を設ける
遅刻しそうな時の人間の集中力は半端ないです。これは私もよく使っている手法で、いつも10分ぐらいかかっている準備の時間が、わずか5分で終わってしまいます。

心理学では「デットライン効果」と呼ばれるもので。制限時間があるとドーパミンがドバドバ出ますし、危機感もありますので、ノルアドレナリンも出でパフォーマンスは跳ね上がります。

3.体を動かす
かなりシンプルな方法ですが、体を動かすことで心拍数が上がり、体は危機を感じます。ノルアドレナリン、ドーパミンが分泌されるため短時間でやる気を出したい時にオススメです。

4.新しいやり方を試す
やる気が出ない一番の原因としては、やり方がマンネリ化してしまって同じことの繰り返しは脳を疲労させます。

なので、新しい方法を試すことで、刺激になり脳が喜びます。その結果ドーパミンが分泌されてモチベーションが上がります。

5.ご褒美を用意する
目標を達成した際に自分へのご褒美があるとドーパミンが分泌されます。

私の経験から言うと、制限時間と合わせてご褒美を用意すると必死になります。

「この時間まで終わらせなければ、自分のご褒美がなくなる」といったプレシャーがノルアドレナリンを高めてくれます。やる気が落ちてきたなと感じた際にこの5つを実践していただければ、手軽にモチベーションを上げることができます。

3つの脳内麻薬のバランスが重要

ただし、ノルアドレナリンもドーパミンもバランスが重要で、ドーパミンがだけが出ていると脳に耐性ができるのとドーパミンの受け皿が壊れてしまい、うまく生成されないと言う状態になります。

また、薬物みたいに依存性になってしまうと禁断症状など様々な弊害のリスクなどもあります。

ノルアドレナリンも過剰分泌されると極度の不安症になってしまい「精神疾患」に陥る可能性もあります。

というわけで、バランスよく分泌させないとあまりよろしくありせん。そこで、効果を発揮してくれるのがセロトニンです。

セロトニンにはドーパミンとノルアドレナリンのバランスを調節してくれる働きがあります。

つまり感情に振り回されずに正しいやるべきことをやることができるようになるんですね。セロトニンを高める方法は以下の3つ。

1.リズム運動
ウォーキングやジョギング、など一定のリズムでの運動をするとセロトニンの分泌量があがります。誘惑に負けそうになった時は階段を上り下りするといいでしょう。

2.朝日を浴びる
午前中の日光を浴びることで、セロトニンが生成されることが分かっています。朝から散歩に出かけるとリズム運動との相乗効果も期待できます。

3.噛む
一口20回以上噛む。これだけでも十分セロトニンは出ます。リズム運動と同じ原理で噛むことによってあごの筋肉がリズミカルに動きます。

脳内麻薬をつかっていけばやる気が底をつきそうな状態でも、一気にモチベーションを上げることができます。しかしこのように、バランスが大切です。

目標を設定し、

ご褒美を用意して、

時間を制限し、

新しいことにチャレンジして

朝日を浴び、よく歩き、よく噛む。

これが脳科学的なモチベーションアップ術です。もし、やる気が出なさすぎて今にも誘惑に飲まれそうな人は実践してみてください。

自分か他人か!動機の2つのパターン

人のモチベーションは「学習動機」によって決まります。この学習動機は大きく分けて以下の2つがあります。

  • 内発的動機・・・物事そのものが報酬でやる気が出る
  • 外発的動機・・・お金など物事以外の報酬があるとやる気が出る

楽しいからやっている場合と、楽しくないけど利益が得られるからやっている場合の2つタイプがあるのです。

つまり、動機が自分の中にあるか、外にあるかという問題です。

例えば、営業の仕事をする時に自分の対人スキルが上がったり、プレゼンのスキルが上がるから仕事に取り組む人が内容が関係したモチベーションは「内発的」です。

お金がもらえるからとか、誰かに褒めてもらえるからなどのモチベーションは「外発的」になります。

この2つのタイプのどちらに自分に当てはまるのかを知らないと、やる気を上げるためのテクニックが逆効果に働いてしまうことがあります。

2つのパターンを見分ける6つのタイプ

なぜ内発的なのか、外発的なのかを深堀りすると両方とも3つの志向に分けられます。

内発的動機

  1. 充実志向:活動そのものが楽しい
  2. 訓練志向:スキルを身に付けたい
  3. 実用志向:日常生活に生かしたい

外発的動機

  1. 関係志向:周りがやってるから
  2. 自尊志向:プライドを高めるため
  3. 報酬志向:お金がもらえたり、褒められるから

内発的か外発的かということ以外にも、自分にとってのメリットに目を向けるかという「功利性」があります。下の図では右に行けばいくほど、自分のメリット優先します。

充実志向は自分のメリットを優先してないの?って感じるかもですが、ここでの功利性は見返りをもとめるか、もとめないかです。

自分にデメリットがあってもやりたいことってのが充実志向です。例えばお金払ってでもやりたいなどです。

この6つ志向のどれが一番自分の動機としてぴったり合ってるのかを知ると、簡単にモチベを上げることができます。

例えば、自分が訓練志向が強いと分かったら、「これをやったらどんなスキルが身につくか」ってことを考えればモチベ-ションが高まります。

自分の動機タイプを知るための心理テスト

それでは、心理テストをやってみたいと思います。今から6つの動機タイプに関する質問を項目ごとに出していきますので、いくつ当てはまっているか数えてみてください。

一番多く当てはまったものが適正ありというものになります。

内発的モチベーションの質問

1.充実志向

Q1.新しい知識を知りたい

Q2.いろいろな知識を身に付けた人になりたい

Q3.勉強が分かること自体が面白い

Q4.多面的に物事を考えたい

Q5.勉強してないと充実感を感じない

Q6.わからないことをそのままにしておくのは耐えれられない

2.訓練志向

Q1.勉強は頭の訓練だ

Q2.学習法を身に付けたい

Q3.合理的な考えができるようになりたい

Q4.多面的に物事を考えたい

Q5.勉強しないと論理的考えができない

Q6.勉強しないと頭の回転が悪くなる

3.実用志向

Q1.学んだことを将来の仕事に生かしたい

Q2.勉強は日常生活に役立つ

Q3.勉強は仕事や日常でいつか役に立つ

Q4.知識を使う喜びを味わいたい

Q5.勉強しないと将来がよくない

Q6.やらなきゃいけないことがあって慌てて勉強するのは良くない

外発的モチベーションの質問

4.関係志向

Q1.みんながやってるからやる

Q2.友達と一緒にやりたい

Q3.好きな先生や親に認めてもらいたい

Q4.みんなが勉強してるからやる

Q5.みんながやってることをやらないとおかしいと思われるから

Q6.勉強しないと親や先生に悪い

5.自尊志向

Q1.自分にスコアに優越感を得る

Q2.成績が良いと尊敬される

Q3.ライバルに負けるのはよくない

Q4.いい学校を出たら立派

Q5.人並以上に勉強できないのはくやしい

Q6.人並以上にできないと自信がなくなる

6.報酬志向

Q1.ご褒美がもらえるからやる

Q2.褒めてもらえるのがいい

Q3.経済的にいい生活ができる

Q4.得することが多いから

Q5.やらないと叱られる

Q6.良い仕事には先がない

いかがでしょうか。内発的モチベーションと外発的モチベーションを比べてどちらの方が当てはまっているかを見れば自分のタイプが分かります。

自分のタイプを知っておくと、適切なやる気の高め方が分かるので、対策も取りやすくなります。

内発的な人がやる気を失う時

活動そのもの意欲を感じてる場合には、お金などの外発的な報酬を与えると逆にやる気が低下してしまうってことわかってます。

これはアンダーマイニング効果といいます。例えば、金払ってでもゲームしたい廃人が1メンをクリアするごとに5000円をもらえるとします。(内発的動機)

最初の頃はもちろん喜んでゲームに取り組みます。しかし、ある日突然、5000円がもらえなくなるとモチベ-ションが上がらないという現象が起きるんですね。

報酬をもらったことによって、見返りを求めるようになってしまうのです。

なので、内発的な人が報酬をもらう時は「報酬がもらえるから自分はこのタスクをやっているんだ」と考えるよりも、「自分がやりたいことをやってるだけで、あとから報酬がついてきてるだけ」と捉えるのがいいです。

メッシか、クリスティアーノ・ロナウドか忘れましたが、どっちかが収入についてインタビューをされていて、彼はこのように答えてました。

「僕はただ、サッカーを楽しんでるだけだよ。そういうものは(お金)後からついてくるものさ」

モチベーションを上げるための心理テク集

ここまで、脳内物質とタイプの2つの方面からモチベーションを上げる方法について書いていきました。

やる気を根本から上げていくのも大切ですが、小手先のテクニックも侮れることはできません。

1.ショーンエイカーの20秒ルール

やる気が出ない一番の原因としては、取り掛かるまでに時間がかかってるということです。今日掃除をしようと思っていたのに、いざやるとなると思い腰が上がらない。

横着な人は自分が怠け者な性格だからめんどくさくなってしまうと考えがちですが、実際はすぐに取り掛かれるような環境が作れてないことが原因なんですね。

なので、掃除をやらねばならないなら、すでにコンセントを入れた状態で掃除機を手に届く位置おくなど、なるべく早く取り掛かれる環境を作る必要があります。

これはハーバード大学の心理学者ショーンエイカーが提唱した「20秒ルール」というテクニック。

やるべきことは20秒早く取り掛かれるようにしておくという方法です。

やるべきことがあるのに、まだ始めてないという焦りがモチベーションを奪うので、すぐに取り掛かることが重要なのです。

2.if-thenプランニング

めんどくさいことは習慣化することで体が勝手にやろうとします。そのため、モチベーションに左右されずに、淡々とやるべきことに取り組むことができます。

ただ、嫌なことはそう簡単には習慣になってくれないのが人間の性。

そこで、科学的に習慣化に効果があるとされているのが「if-thenプランニング」というテクニックです。

〇〇なら、××をする

といった具合に、状況と行動(やるべこと)をセットしておくのですね。無意識のうちに誰もがやっていて、例えば「朝起きたら、歯磨きをする」という習慣です。

if-thanプランニングは、身につけたい習慣のトリガーを作っておくようなイメージです。この場合は朝起きたらのが習慣の引き金になっています。

でf-thenプランニングはめちゃくちゃ強力な方法で、100以上の研究で効果が証明されています。今のところ習慣化を作る上では最も効果的なテクニックと言えるでしょう。

4.危機感を高める

危機感が高いときは、やるべきことをしっかりとできると思いませんか?

代表的な例としては、会社に行くと1日8時間以上もやるべきことができるのに、休日で自分一人だとたった30分で終わる掃除すらもめんどくさく感じてしまう。

こういった現象が起きる理由としては、会社には「周りの目」という危機感を高める環境があるからです。

会社でサボってたら上司に怒られたり、自分の評判が悪くなってしまうので頑張れるのです。しかし、自分一人だとサボろうが何しようが別に誰かに迷惑が関わるわけでもないし、自分の印象が悪くなるわけでもない。

だから、危機感がなくなり「別にやらなくても生きていけるでしょ」と体が訴えかけてくるのです。具体的な危機感の高め方はこちらに書いています。

5.誘惑バンドリングとは

快、不快の話しにもあったように、嫌いなものは無意識に脳が避けるように働きます。そこで、楽しいこと、やりたいことに結びつけることが大切です。

これは、心理学の「誘惑バンドリング」というテクニックです。

例えば、アニメが見たいけど勉強しなきゃという心理状態になったとします。2時間勉強をしない限りアニメを見てはいけないというルールを作ってしまうのです。

このように、やるべきことをやった後にしかやりたいことができないような環境をつくることでやりたくないことでもモチベーションを維持できるということです。

このテクニックはペンシルベニア大学のキャサリン・ミルクマン教授が検証しておりました。226名の学生を対象とした実験で参加者全員を以下の3グループにわけました。

グループ1:  ジムに行ったときだけ、面白いオーディオブックを聞ける。
グループ2:「ジムに行ったときだけオーディオブックを聞いてください」と言われる。
グループ3: 商品券をあげて、「もっとジムに行ってください」と指示される。

結果としては、

グループ1はグループ2よりも29%も多くジムに行った
グループ1はグループ3よりも51%も多くジムに行った

自分の好きなこととを嫌いなことを結びつけるだけで、嫌いなことをやる確率が51%もあがっているのです。また、ミルクマン教授自身も誘惑バンドリングを使って運動嫌いながらもジムに行くようになったといわれています。

誘惑バンドリングに従わない誘惑に勝つには

とは言っても、自分だけで決めたルールなんて破ろう思えばいくらでも破れるというのが本音でしょう。

「ジムに行った時だけ面白いオーディオブックが聞ける」と誘惑バンドリングしても、人間はいつしか今日ぐらいは家でゴロゴロしながら聞いてもいいか、と思ってしまいます。

そこで、意志が弱くても誘惑バンドリングに沿って行動できる方法を考えてみました。

1.場所で固定する
先ほどのジムの例で言うと、事情を説明してジムのスタッフの人にオーディオブックを預ける。とかですね。

で、自分がトレーニングメニューこなした時のみスタッフからオーディオブックが返ってくるみたいな感じにしておくと、嫌でもやるのではないかと。

2.罰金システムを作る
これは行動経済学のテクニックで人の損したくない気持ちは得したい気持ちの2倍以上強いということがわかっています。

罰金システムの作り方としては、信頼できそうな人に5000円でも1万円でもいいので預けます。

その人に習慣化したい目標を伝え、(例えば1カ月ジムに通うなど)目標が達成できなかった場合にはそのお金は返さなくていいという契約を結びます。これで、嫌でも行くようになります。

もし、近くに信頼できそうな人がいないという場合は、イアン・エアーズ教授が開設した目標達成出来なければ1万円罰金が自動化できるサイト「stickK.com」などが使えそうです。

くずくず主義対策シートで先延ばしが治る

仕事をする時やる気が起きずに、だらだらしてしまうなんていうのは誰しも経験があるかと思います。こうなると仕事に手をつけたとしても、100%の力を発揮できないため生産性がだだ下がりに。

特に私みたいなフリーランスで働いている人は、上司などの強制力がないので、自分との戦いに勝たなくてはならないわけです。

こうした先延ばしに対策するのに効果的なテクニックが存在します。認知行動療法から生まれた「くずくず主義対策シート」という方法です。

タスク管理法の1つで、1日の中で自分がやらなくてはいけないタスクを細分化して、どれだけ難しかったか、満足できたかを「0-100」で評価していくのです。

評価する時のポイントとしては、タスクに手をつける前に、

  • 予想される困難度
  • 予想される満足度

を記入します。

そして、実際にタスクを行ったあとに「実際の困難度」を書いて比較します。

すると、やる前はかなりしんどいと思っていたけど、実際にやってみたら意外と簡単だった!と実感することができるのです。

人間が先延ばしでモチベーションが下がる1つの原因としては、タスクの難易度が高すぎて「脳が恐怖を感じているから」です。

そこで、タスクを細分化することで、難易度を下げて脳を安心させることができるのです。

そして、具体的な数字を振り返ることで、「やってしまえば簡単じゃん!」と身をもって体験することができます。

これを繰り返していくことで、「仕事めんどくさい、やりたくない」という認知が変わっていくわけです。

なぜ先延ばしが止まるのか?

人間は未来のことを考えることが非常に苦手です。

心理学では、「計画錯誤」という言葉があるくらいで、未来の自分の実力を2倍以上に見積もってしまうのです。

なので、2時間あれば終わると考えていたことも、実際には4時間かかったりするわけです。

また、「今日はめんどくさいから明日やろう!」というのは、未来の自分なら絶対できるという計画錯誤から起きているものと考えてもらえればと思います。

そこで、5分だけやろう!と考えると意外にも、仕事がはかどるのです。

掃除を始める前は、本当にめんどくさいと思っていたけど、いざ始めてみれば、あの汚れが気になったり、ここのホコリをが気になったりするのが人間の仕組み。

5分のつもりが、気がついたら2時間、3時間経って仕事がはかどったという話がありますが、これとを同じ現象が起きています。

人間は、未来のことを考えるのが苦手な生き物なのですが、かろうじて「20分後」ぐらい先のことであれば、正確なスケジュールを立てることができます。

例えば、3時間をかたまりで渡されるよりも、20分×9個と分解して考えた方が余すところなく活用できるのです。

また、時間を細かく刻むことで、自然と「20分間でここまではやる」と目標も立てられるのでタイムプレッシャーもかかります。

さらに、20分間ごとにやるべきことを設定するので、タスクの内容が具体的になります。

例えば、「ブログを書く」だけだと抽象的で何から手をつけていていいかわからないので、先に進まずモチベーションが下がってしまいます。

しかし、最初の20分で「タイトル決めと見出し1つ分の文章を書く」ってなると何から始めたらいいかが明確なので、取り掛かりやすくなるんですね。

ポモドーロテクニックと組み合わせると最強

ただ、作業をしつづけると集中力が落ちてきて仕事のスピードも下がってしまいます。

すると、途中で仕事を投げ出ししまうことも起きかねません。

そこで、25分の作業時間→5休憩を繰り返すポモドーロテクニックを活用します。

ぐずぐず主義対策シートで細分化したタスクを1ブロック25分でこなしていかという方法です。

そして、ブロック間に5休憩を挟む。これによって集中が途切れずに、やる気も下がらずにタスクに取りかかることができます。

さらに、集中力と仕事スピードを上げる方法があって、5休憩の時間に「瞑想」を行うとクリアな脳の状態がキープされます。

誘惑にも強くなるので、やるべきことに手がつけられない!という人にはもってこいなライフハックネタですね。

整理すると、

  1. シートに予想される困難度・満足度を書く
  2. 1日にやるべき大きなタスクを考える
  3. タスクを細分化する
  4. 1タスク25分間→5分間の瞑想で回す
  5. シートに実際の困難度・満足度を書く

という感じになります。私はA4のノートに線を引いて実践しています。意外と手軽にできて効果も高いので、かなりオススメのテクニックです。

ただ、失敗談としては、5分間の休憩のときにうっかりyoutubeなどの娯楽に手を出して、計画が吹っ飛んだことがあります。

なので、休憩する際には、瞑想かウォーキングを貫くという姿勢が大事です。

このようにモチベーションを上げるには、まず脳の性質を理解することと、自分の動機タイプ知ることが重要です。

そして、根本的な問題への対処法がわかったら、自分に合った心理テクニックを使ってモチベーションを高めていきましょう。

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23歳のACT(アクト)実践者。心理学サイトのライター。心理学のテクニックを活用して対人不安、場面緘黙症を克服。詳しいプロフィールはコチラ Follow @act_mental